積まずにはいられない

ジャンプ感想など

【感想】アンデッドアンラック 154話【アンデラ】

No.154「Select」

●宇宙でのできごと

『定期連絡はどうした。何があった・・・!』

地球から宇宙ステーションに向けた通信があるも、返事はない。

「三日前・・・某国が秘密裏に造った宇宙ステーションから通信が途絶えました」

風子は皆にステーション内部の映像を見せる。

そこには宇宙服姿の女性と男児が映っている。

『お母さん、痛い・・・』

『もう少しだから!』

船内は荒らされ、ボロボロに。

二人はステーション内のシェルターに逃げ込むも、背後からはドアを叩くような音が聞こえる。

『た・・・たすけ』

母親の悲痛な声を最後に映像が途切れる。

「おそらく人の仕業じゃない。UMAか・・・もしくはエイリアンか」

 

●救出作戦

「エイリアン・・・」

沈黙する一同。

風子は今から映像に移っていた少年、フィルを救いに行くという。

フィルはシェルターの中で救助を待っている最中に、感情や感覚を否定する不感(アンフィール)を発現してしまう。

「科学力・否定能力をフルに使い、最短最速で宇宙へ向かいます!」

 

●決意

そう語る風子をニコが止める。宇宙になぜ子供がいるのか。

「オレから話そう」バウが理由を語り始める。

”ニューフィーリング計画”と呼ばれる人類の宇宙での適応能力を試す人体実験。

秘密裏に宇宙ステーションを組み上げ、そこで出産から育児を行ってきた。

「その子供がフィルだ」

「ふざけんな!科学は人の命と未来をよりよく守るために発展してんだ!」

自身が目指してきた科学の発展とは真逆の行為に憤るニコ。

「助けるぞ、絶対に」

「はい!」

 

●作戦会議

各々が救出に行こうと意気込む。

風子はニコに何人までが宇宙に行ける限度か尋ねる。

「そうだな・・・3人だ」

円卓に集まった風子とビリー。

風子は「客観的な意見」「否定者の意見」「メカニックの意見」を聞いてメンバーを決めるつもりだ。

新入りのビリーに客観的な意見を、否定者の意見は風子自身。

「そしてメカニックの意見は・・・ニコさんにお願いします!」

「ロケットなんざ一から作ってる時間はねぇんだ!400だ!足りなきゃ50足せ!」

ニコが誰かと通信しながら部屋に入り、円卓に座る。

「さっさと決めようぜ、時間がねぇ」

 

●救出メンバー

「必要なのはリーダーとメカニックと戦闘員です!」

3人それぞれが決めたメンバーを発表する。

風子【クリード・ニコ・ボイド】

ビリー【風子・ニコ・クリード

ニコ【風子・イチコ・クリード

それぞれの意見を総括し、リーダーを風子、戦闘員をクリードとすることが決定する。

「残るは・・・」

二人の視線がニコに集まる。

「あのなぁ、オレだって行きてぇよ!任務とはいえ夢にまで見た宇宙だ!」

しかし、フィルを助けるためのベストな3人を選ぶなら、自分と同等の頭脳に加え幽体離脱を会得しているイチコの方が適していると判断したニコ。

「俺はロケット作りに専念する。絶対あのガキを救ってくれ」

 

●誰よりも

「じゃあニコさん(くん)で」風子とビリーが言う。

「話聞いてたかお前ら!ロジックで考えろよ!アイツにゃ+αあんだよ!」

「ニコさんにも+αありますよ、フィルくんを救けたいって気持ちです」

「いや・・・そんなの全員」

「誰よりもです、だからこそ行くべきだと思います」

科学と真摯に向き合ってきたからこそ、この事件に憤ったニコだから。

ビリーも後押しする。

「ぶつけてきなよ、きっと上手くいく」

「~~ッ、一回諦めたってのに・・・!わーったよ!行くよ!」

これでフィル救出に向かうメンバーが決まった。

「戦闘員はクリードさん!リーダーは私!メカニックはニコさん!さぁ行きますよ!最短最速のフィルくん救出作戦です!」

【感想】アンデッドアンラック 153話【アンデラ】

No.153「Fair play」

●仲間に

風子が放った弾丸がビリーの肩をかすめる。

勝負に勝った風子だがビリーの様子から彼が不抜をコピー、つまり不公平が発現したことに気付く。

前ループから変わった能力のルール。対象からの敵視から対象への羨望へ。

「改めて聞きます。私達の仲間になってくれますか?」

「・・・ボクは・・・」

ビリーが答えようとしたその時、ディスクが大きく傾いた。

 

●不運

「やめろジーナ!もういい!お前らもよせ!」

ディスクを経由してニコに付与された風子の不運。

ジーナをはじめとするメンバーたちが必死に食い止めるようとするも止まる気配がない。

ニコは覚悟を決めてここで死のうとする。

当然諦められるはずもない風子だが判断に迷っている。

「指揮官がなにベソかいてんだ!」

そこへ、クリードが戦車を引き連れて応戦する。

「風子!お前はオレの部下を救ってくれた!今度はオレ達の番だ!」

「命令を!」風子に指示を仰ぐメンバーたち。

 

●公平に

ジーナの不変を軸になんとかディスクを止めようとする風子。

「上も下もなく・・・公平にか・・・」

さらにビリーとテラーも2人分の不通で参加してくる。

「支え合えるいいチームだね、ボク達も仲間に入れてよ、ボス!」

皆がディスクを止めている間に、ニコを遠くに連れて行くようにイチコに指示する風子。

逃げようとしないニコにしびれを切らしたイチコが彼を殴る。

「言う事聞け!」

「あだ!」衝撃で身体から魂が抜けるニコ。

その様子を見ていた風子が何かを思いつく。

 

●解決策

「全員退避!金斗雲に乗って!」

魂状態のニコを置いて、全員が退避する。

ディスクがニコに直撃する。

「ニコー!」

「大丈夫!不運は魂に付与される、そして魂状態のニコさんならこの不運は・・・効かない!」

泣き叫ぶイチコに風子が説明する。生身の状態で付与された不運なら魂状態なら効かないはず。つまり

「ぶはっ、えらい目にあった!」

「ニコ!生きてる!」

魂が身体に戻り、見事復活したニコ。

 

●リメンバー

ニコに謝罪する風子。

「かまわねぇよ・・・それにいい不運だったぜ」

「え?」

ニコが指さす先には探し求めていたアーティファクト:リメンバーが浮いていた。

ディスクが墜落した衝撃で地中から出てきていた。

リメンバーを手にし、アンディを思い出す風子。

風子たちの様子を見て笑い出すビリーたち。

「戦争止めるどころか島ごと無くなっちゃったよ!アハハハ」

「ディスクも吹っ飛んじまった、まぁあんなもん無くていいか!」

 

●次なる舞台

ビリー達に助太刀してくれたことを感謝する風子。

「助太刀?なんのこと?協力したんだ。仲間なんでしょ?」

「・・・ハイ!」

正式に仲間に加わったビリー・テラー・クリード

軍人が3人加わったことになる。

ビリーはこの後何をするのか風子に尋ねる。

「せっかく軍人3人入るんだ、キツイの回せよ」

「えっいいんですか」

数々の死線をくぐってきた、と豪語するビリー。

風子は上空を指さす。

「次は宇宙です!」

スケールの大きさに驚愕する軍人チームと喚起する科学者チーム。

「フィルくんを救うんです!」

【感想】アンデッドアンラック 152話【アンデラ】

No.152「Gun fight」

●闘おう

風子が外さなければ勝ちの勝負。

コイントスも目が見える風子の方が有利なためハンデを提案する風子。

「アハハ、これでフェアだよ」

冗談ではなく本気で言っているビリーに身震いする風子。

「ニコさん、いつでもどうぞ」

ニコにコイントスを促しながら前ループを思い返す風子。

(前のループのようには絶対しない)

 

前ループの回想。

「いるんだろ!闘え!最期まで!」

不減が発現したクリードを前に弾が尽きたビリー。

絶望の中、なぜかリボルバーの弾が装填される。

常識では理解できない状況にお互い陥っていることに気付くビリー。

「闘おう、お互い気が済むまで」

 

●失うもの

妻と娘の墓前に佇むビリーの前にジュイスが現れる。

戦争の最中、不減相手に闘い抜いたビリーの評判を聞きスカウトに来たのだった。

 

発言した能力を尋ねられたビリー、自身の過去と信念を語り始める。

事故で妻と娘を失ってから、他人が辛い目に遭うことが我慢できなくなった。

「傭兵として戦うのも彼女達への贖罪なのか?」

「人を救う事ばかりに固執しちゃってね、だから入るよキミ達の組織に」

 

オレは不可信(アンビリーバブル)。信じられる仲間が欲しい

 

廃墟に集まるビリー・テラー・クリード

ユニオンはいい場所だが娘とさして年が変わらず辛い思いをした者たちが闘おうとしている。

その事実が我慢できないビリー。

「だから奪おうと思うんだ。沢山嫌われて力をコピーし、ボクが闘う」

敵だったクリードに声をかけるほど甘いことをクリード自身に指摘される。

「・・・やるさ、ボクはもう失うものがないからね」

 

●かませ風子!

「弱者を守り強者は苦しむ。そういう世界でいいんだよ」

「強い奴が耐えればいい。それでやっとフェアなんだ」

 

ビリーの優しさはタチアナのような悲しみを生む。

「ビリーさん、私はあなたのやさしさを否定する」

 

ニコがコインをトスする。突如ディスクが大きく傾く。

風子が裸足で触れたディスクにニコが触れてしまったことで不運が発動してしまった。

「テラー無事か!?」テラーの安否を確認しようとするビリーをボイドが固定する。

「周りは俺らに任せな、ビリー」

「何を・・・」

風子はこの状況でも動こうとしない。それは仲間を信じているから。

「こっちは大丈夫だ!かませ風子!」

 

●公平に

互いを信頼する風子たちの姿に妻と娘との会話を思い出すビリー。

 

妻と娘と抱き合うビリー。

仕事でしばらく家を空けてしまうことを謝るが妻は気にしていない様子。

「信じて任せて!アナタすぐ人の世話焼きたがるんだから!」

「いいコで待ってるね!パパ!」

 

「何でそこまで、仲間を信じられるんだい?」

風子に尋ねたのか、自分に言い聞かせたのか。ビリーが語る。

「その心の強さは、不公平だよ」

ついにビリーの能力が発現する。

発動条件は敵視されること、ではなく強さを認めること。

(何だ?銃が抜けない・・・!)

不抜をコピーし銃が抜けなくなったビリー。その隙を突いて風子が発砲する。

銃弾はビリーの肩をかすめる。

「一人きりで強くならず支え合うんです。公平に、可能性を信じて!」

 

【感想】アンデッドアンラック 151話【アンデラ】

No.151「Horizon」

終結

ディスクのスケールに圧倒され、撤退を始める両軍。

ジーナは喜び、風子も安堵する。ディスク内のモニターに何かが反応する。

ジーナに操縦とメンバーたちへの伝言を伝え、エレベーターでディスクの上部に向かう風子。

 

静かなエレベーターの中。

彼女はずっと考えてきた、ビリーが孤独にならない方法。

そしてタチアナを悲しませない方法を。

(きっと答えは・・・)

 

屋上に到達した風子。そこには地面に伏せながらテラーに助けを求めるビリーの姿が。

「テラー助けてくれー!ディスクが飛ぶなんて聞いてない!」

「200年ぶりですね、ビリーさん!」

「その声・・・サードドッグの・・・」

風子の声を聞き、スッと立ち上がりタバコに火をつける。

「キミ達がこの兵器を持つにふさわしいか、確かめたくてね」

ビリーの素はどっちなのか考える風子。

 

●強くなりました

ビリーはディスクを使い世界の敵になることで、戦争を止めようとしていた。

自分を犠牲にして他者を助ける、ビリーの姿勢に懐かしさを覚える風子。

「タチアナちゃんの時もそうでした」

「・・・何の話だ」

今ループのビリーが知る由もない名前を話す風子。

絶望の淵にいた少女を救い、裏切り、前に進んできたビリー。

「ビリーさんはあえて嫌われ、前に進む道を選んだ」

 

「・・・誰の話か知らないが・・・俺でもそうする。闘うのは強い奴だけでいい」

「はい」

変わる事のないビリーの考えに風子が応える。

「だから強くなりました。200年かけて」

 

守られるのではなく横に並んで闘う。ビリーに信じてもらうにはどうすればよいか。

答えはシンプルだった。

「私達は強いんだって納得してもらえばいい」

上空からメンバーたちが降ってくる。

「ってことでみんな!ビリーさんをボコボコにして!」

「「了解!」」

 

●横並びで

メンバーたちが猛攻を仕掛けるもビリーに対しては致命傷にはなり得ない。

一瞬の隙を突いて風子がビリーに銃口を向ける。

互いに笑顔の風子とビリー。

 

風子が弾丸を放つ。ビリーの前に何者か飛び出してくる。

「テラーさん!?」

ビリーを守るために不通の解釈を広げ、弾丸を止めて見せたテラー。

息も絶え絶えになりながらも風子をにらみつけるテラー。

「私もテラーさんも同じなんです。ビリーさんの助けになりたい」

前ループで一人で抱え込むことの辛さを実感した風子。

「それこそ不公平じゃないですか。上も下もない横並びで」

 

「今度こそ私と・・・いや、私達と一緒に闘いましょう」

 

●公平にいこう

風子たちの音に懐かしさを覚えるビリー。

話は全面的に信じるが、散っていった仲間たちを想い、簡単には仲間に加われない。

「だから強引に頼むよ」

加入する条件として早撃ちによる決着を提案するビリー。

「キミの右耳を撃ち抜く。キミは僕のどこでもいい、当てれば勝ちだ」

ニコはビリーの得意分野での対決なので止めようとするが、風子は了承する。

 

「・・・じゃあ報酬はこうだな。オレが勝ったらディスクをいただく」

「私が勝ったらビリーさんとテラーさんをいただきます」

「オーケー、公平(フェア)にいこう」

 

 

【感想】アンデッドアンラック 150話【アンデラ】

No.150「No more war!」

●無差別爆撃

古代兵器であるディスクの存在を知る者を抹殺するための無差別攻撃が始まる。

捨て駒にされた部下を想い、激怒するクリード

そんなクリードに風子はある提案をする。

「私達でディスクを奪いましょう」

戦争の原因であるディスクを奪うことで、戦争を止めようというのだ。

自分を慕う部下の姿を前に、覚悟を決めるクリード

「・・・やらせてくれ。戦場の恩は戦場で返さねぇとな」

 

●争奪戦

爆撃の音から両陣営の絨毯爆撃が行われていることに気付いたビリー。

ビリーはテラーの元まで辿り着くが、テラーは不通により会話ができない。

戦場でのPTSDを疑うビリー、テラーを落ち着かせるために諭していく。

「ゆっくりでいい、伝えてくれ。言葉も機械もオレにはいらない」

 

テラーが落ち着いてくる。

彼の心音や体温での質疑応答を通して、現状を理解していくビリー。

上層部にディスクを渡す気はなく、テラーがこうなることが分かっていたかのような、

風子たちの先回りしたような行動も気になる。

「確かめてくるよ、連中の真意を」

テラーにそう言い残し、ディスクが眠る遺跡に向かうビリー。

 

●ディスク確保!

同じく遺跡を目指す風子たち。

クリードが所属していた軍からの攻撃がひっきりなしに続く。

「先に行け!ここは俺達が引き受ける!」

クリードは軍の足止めの為に残り、ディスクを風子たちに託す。

風子はジーナと共に遺跡に向かって走り出す。

一心らユニオンメンバーや風子から専用のゴム弾を受け取ったクリードが道を開く。

「見せてもらおうか、お前らの真意を」

遺跡に到着したビリーも陰から見守る中、ディスクが動きだす。

「さぁ争うのはここまでです!」

風子がディスクを手に入れた。

 

 

 

【感想】アンデッドアンラック 149話【アンデラ】

No.149 You see me now?
 
・ショーンの回想。学芸会の劇で木の役を演じている。

 観客席にはショーンの父も観に来ていた。

 父は俳優だが脇役しかもらえない。

 「父のようにはならない」と子供ながらに思うショーンだった。

 

・現在、一心が到着したことでクリード弾幕を何とかさばき切れている。

 ショーンは不可視を発動させ、盾の後ろでうずくまっている。

 風子たちに捕まった後、自分が主役の作戦だと勘違いしていたショーン。

 だが、実際戦場に来てみれば命の危険がある死地だった。

 風子はショーンに協力を頼むが、ショーンは不可視を使い逃げ出す。

 

・不可視の能力は「両瞼を閉じることで自身と自身の所有物を不可視にする」もの。

 不可視を使い逃げ出したショーンだが、以前風子から半ば強制的に付けられたエンブレムは消えておらず、クリードに狙い撃ちされる。

 ショーンは自分の所有物として「自分に必要なもの」との認識があり、エンブレムは消えなかった。

 

・覚悟を決めた様子のショーンが服を脱ぎだす。

 ショーンの隠された能力に期待する一同だが、案の定ショーンは白旗を挙げるように服を振り回し、自分の安全だけを確保しようとする。

 その姿に怒りを覚えたクリードがショーンに照準を定め、ガトリングを撃つ。

 ジーナのガードが間に合うも不変のバリアにも限界が生じる。

 ボイドが二人を盾の中に連れ戻すも上からグレネードを放り込まれる。

 各々が何とかグレネードを対処し持ちこたえる。

 

クリードは手練れが多い風子たちの中でショーンのような不適正(ミスキャスト)が再び失敗することに期待し、攻撃を続ける。

 何故ミスした自分を助けたのか尋ねるショーン。

 「ほっときゃいいんだ、オレみてぇな脇役は」

 回想。映画のオーディションを受けるショーン。

 全台詞を暗唱できるくらいまで台本を読み込んで臨んだオーディションだったが、審査員はショーンの能力に驚かされる。

 当時、自身が不可視だったことに気付いていなかったショーン。

 自分を撮影したビデオを見返し、瞼を閉じると姿が消えることが分かった。

 「なんだよコレ」

 

・亡くなった父親を見返すほどの主役級の役者になりたかったショーン。

 不可視の体では役者になれない。自暴自棄になっていたところをギャングに拾われ、現在に至る。

 自分の存在を認めてもらえる場所ならどこでも良く、犯罪にも手を染めた。

 

・「ショーンさんは脇役なんかじゃないよ」ショーンを諭す風子。

 主役・脇役は所詮外野の評価でしかなく、自分の役割を全力でこなせる人はきっとだれかの主役になっている。

 「だから視返そうよ、ショーンさんは不可視!不適正じゃないって!」

 風子の言葉に耳を貸すショーン。不可視を発動させ風子の手を取る。

 「ああ、視せてやるよ、オレのとっておきだ」

 

・幼い頃のショーンが脇役ばかりで嫌にならないのか父に尋ねる。

 父はショーンが生まれてからは主役が褒められると自分のことのようにうれしく感じるようになった、とショーンに語る。

 幼いショーンには父の言葉の真意が分からなかったが――。

 「結局…血は争えねぇわけだ」

 

・「今回は脇役でいいさ…いってこいよブラザー」

 クリードの背後に足跡だけが忍び寄る。

 「オレ達一心同体、でも手柄はオレんだぜ」

 能力を拡張させ、触れた仲間を不可視にさせるショーン。透明になり近付いた風子がクリードの背後から攻撃を喰らわせる。

 「これでいいんだろ、オヤジ!」

 

【感想】

ショーン、前回のループでは真っ二つで死んでいただけに今回の仲間としての活躍はうれしいですね。

主役になりたかったから自分しか不可視にできなかった彼が、主役を引き立たせる脇役の重要性に気付いて仲間も不可視にできるようになったのが素敵だ。

 

他の否定者にも言える事だけど能力に拡張の余地が残されているのはなんでだろう。

 

【感想】アンデッドアンラック 148話【アンデラ】

No.148 三番目の犬(サードドッグ)
 
クリードの小隊はキャンプに向けて発砲するが、すべて防がれている。
 ジーナが張ったバリアをボイドが支えつつ戦車も拘束している。
 風子は戦車についているペリスコープ(潜望鏡)を破壊して回る。
 たまらず顔を出した隊員たちに片っ端から不運を付与していく。
 
・不運によりコントロールを失う戦車。
 その隙を逃さずに友才が不壊刀で砲身を破壊していく。
 負傷者の退避を完了させたニコたちが戻ってくる。
 風子はニコにビリーがいたか確認するがニコたちは未だ出会っていない。
 
・一連の会話を木陰から聞いていたビリー。
 怖れていた「第三勢力」の登場するも冷静に判断し、まずはテラーと合流するために歩き出す。
 一方の風子たち。これから不減になるであろうクリードを救う算段を立てる。
 とは言えテラーの悲劇を回避した時点で発現の仕方が不明確になった。
 
クリードの攻撃を耐え、不減になったタイミングで起きるであろう悲劇から救う、と風子。
 その瞬間、風子の頭上にクリードがバイクに乗って走り抜ける。
 グレネードを落としていったクリード。風子は友才に不抜でピンを抜けないように指示するがすでにピンが抜かれている。
 ジーナのバリアで致命傷は避ける一同。その間にクリードは部下のもとに駆け付ける。
 
・部下たちは標的を仕留め切れなかったことをクリードに謝罪する。
 クリードは自分でケリをつけるといい、部下たちを退避させる。
 ――クリードの回想。
 経験の浅い部下たちから成る小隊を指揮するクリード
 少尉である彼が上層部から言い渡された命令は「百の兵を減らし、全ての弾が尽きるまで戦う」こと。
 
・部下を帰還させるために、風子たちを殺して弾を撃ち切ろうとするクリード
 そこへ軍の回収用ヘリが通りかかる。
 部下たちが必死に手を振る中、クリードに上官から無線が入る。
 弾を撃ち切っていないため、クリードたちを回収しないことを伝える。
 クリード自身もガトリングの弾が全く減っていないことに気づく。
 「幸運を、クリード大尉」
 
・事実上の戦死扱い。せめて部下たちだけでも帰還させようとしていたクリードだがそれすら叶わなかった。
 「クソッ…タレ…ッ、命は…減ったら戻らねぇんだよ!」
 半分自棄になりながらひたすらに撃ち続けるクリード
 ジーナのバリアも限界に近付いていたその時。
 「皆よ、待たせた!」
 空が割れ、不壊の盾を持った一心が駆け付ける。
 「発現までこぎつけた!この弾幕を超えますよ!」
 
【感想】
クリード…お前部下想いのいい奴だったんか…。
否定能力はどれも自分以外の誰かを傷つけてしまいますね。